絵本

「わたしがテピンギー」を読んで

「わたしがテピンギー」中脇初枝/再話 あずみ虫/絵 (偕成社)

女の子の昔話えほんシリーズ。ハイチのおはなし。


あらすじ

昔、あるところにテピンギーという女の子が、継母と二人で暮らしていました。
継母は意地悪で、テピンギーに何一つやりたくないと思っていました。
ある日、継母は、重たいたきぎを山から運んでくれたお爺さんに、お礼として、テピンギーという名の女の子を召使としてあげると約束してしまいます。
これをこっそり聞いていたテピンギーは、友達の家へ走っていきました。

おすすめポイント

女の子たちの友情

テピンギーを救うのは、たくさんの女の子の友達です。
木は森の中。テピンギーは、テピンギーたちの中。
テピンギーというのは、小さな女の子を呼ぶ愛称だそうです。

読み聞かせするなら

8分くらいで読めます。

たきぎを一回運んだだけで、お礼に女の子の召使をもらおうとするおじいさん、そして継子を召使にやろうとする継母、昔話とはいえ実にゾッとするお話しです。
しかしそんな中、南国の鮮やかな色彩を背景に、テピンギーの聡明さと女の子たちの友情が溌剌と輝いている一冊です。