絵本

「おだんごころころ」を読んで

「おだんごころころ」中脇初枝/再話 MICAO/絵 (偕成社)

女の子の昔話えほんシリーズ。日本のおはなし


あらすじ

山に芝刈りに来た娘。
お昼におだんごを食べようとしたところ、おだんごを落としてしまいます。
おだんごはころころ山道を転がって、なんと鬼の家に入ってしまいました。
おだんごを気に入った鬼は、娘がおだんごを作ったと知ると、「もっと作ってくれ」といって、娘を家に引っ張り込みました。
家には、鬼がたくさんいて、娘は恐ろしくてたまりませんでしたが、おだんごを作り始めました。

おすすめポイント

刺繍と布絵

主人公の娘や鬼といったキャラクター、家や山、木、草花などの背景は全て、アーティストのMICAOさんによる刺繍や布絵でできています。
糸や布が織りなす淡い色彩や風合いが、昔話の世界を新しくも懐かしく感じさせています。

お話し会で読むなら

4分くらいで読めます

主人公の娘は、物語が進むにつれ賢さを発揮していきますが、冒頭ではせっかく作ってきたおだんごを全部ころころ転がしてしまうような年相応の幼さがありました。
日本人形のような造形も相まって、親近感と共に勇気ももらえる一冊だと思います。